ノック検出モジュール DK1R

Ignition coil benchmark

エンジンノックの検出・解析が可能なノックモジュール

 
・2ストローク、4ストロークエンジン対応
・ロータリー、同時点火エンジン対応
・1気筒 から 6気筒、20000回転まで対応
・気筒ノックバランス表示
・回転数別プロットチャート表示
・ピークと平均ノック表示
・ドエルタイム表示
・回転数別ゲイン設定
・シリンダー径ノック周波数自動設定
・64段階のノック周波数手動設定
・フルコンや表示ランプに利用可能なノック検出出力


 
* DK1R の ご注文は こちらから

製品概要 

エンジンノックを検出する、小型で高精度なノックモジュールです。

ノックウィンドウのみを抽出し、信号処理をした上でECUやエンジンマネジメント、点火制御機器にノック検出信号を出力します。

OLEDディスプレイにノック解析データを表示。モジュール単体でエンジンノック解析やエンジンセッティングに利用できます。

ステータスRGB LEDは、すべてのノック発生に対し忠実に追従するため、単発的なノック発生にも対応します。

高速MCUにより20000回転まで対応し、4ストローク、2ストローク、ロータリーのほか、同時点火方式のエンジンにも適合します。

 

2種類のノックレベル
瞬間最大ノックレベルのピークと、平均ノックレベルのアベレージの二種類のグラフ表示が可能です。

ドエルタイム
イグニッションコイルの通電時間を0.1msの精度で表示します。

シリンダー個別のノック判定・点火不良判定
ノックや失火が発生しているシリンダーを特定できます。ノックの場合はグラフが伸び、ミスファイアの場合はグラフの振り幅が減ります。

回転数 vs ノックレベル プロットチャート
ノックの発生する回転域を特定できます。ノック回転域の把握はタコメーターの遅延や誤差により困難ですが、回転数を横軸にノックレベルを縦軸に表示するプロットチャートにより随時確認できます。

ノック検出出力
ノック判定された場合、フルコンなどに入力可能な+5Vの信号を出力します。

 

 

ブロックダイアグラム

DK1Rは回転別ゲイン、シリンダー径ノック周波数設定、ノック周波数指定設定など、エンジンノックに関する多くの機能を搭載しています。

 DK1R

ノックウィンドウに限定した信号をバンドパスフィルタで分離、全周波整流して積分します。

 

 

周波数イコライザー 

シリンダー径による自動周波数設定、または64段階に個別設定できる二種類のノック周波数設定。

ノッキングにはエンジン固有の周波数があり、主にシリンダー直径により決まります。

DK1Rはノック信号を抽出する強力な周波数イコライザー波数を自動設定する方法と、周波数を直接選択して設定する二種類の方法があります。

 

シリンダー径設定は、直径38mmから120mmの範囲で1mm刻みと、ロータリーエンジン12A、13Bにも対応。

周波数設定は、1.22kHzから19.98kHzの範囲を64段階で設定可能です。

 

 

ノックウィンドウによりノック誤検出を限界まで排除  

エンジンノックの発生は、点火後の一定の期間に限られます。

 

   DK1Rノックウィンドゥ   

 

エンジンノックは主に燃焼圧力が高まる点火後の角度30°から、圧力が減少する90°の間で発生します。

この期間を「ノックウィンドウ」と呼びます。

DK1Rはノックウィンドウの間だけのノック信号を取得し、それ以外の入力をキャンセルします。

 

 

積分処理によりノック誤検出を限界まで排除

エンジンノックはダメージとして蓄積します。

ノックを信号の強弱(ノックセンサー電圧)で判定すると、機械的、電気的なノイズによる誤検知が増えます。

 

 DK1R 積分

 

DK1Rはエンジンノックを信号の単なる強弱ではなく、ノックの総合エネルギー量で判定します。

これにより突発的な電気的、機械的ノイズに影響を受けにくいノック検出が可能となりました。

 

 

表示モード

起動時の表示モードは、電源を切っても内部のメモリーに記憶されます。

 

  1. 総合表示モード  (ノックレベルと回転数をバーグラフで表示します)

    DK1R表示モード1

 

回転数、ノックレベル、ノック判定(しきい値)レベル、ピーク、アベレージの表示が可能です。

ノック信号レベル(ピーク)がノック判定レベルを超えるとLEDが赤色になり、出力がHIになります。

 

  1. 数値表示モード (データを数値のみで表示します)

    DK1R表示モード2

 

回転数、ドエルタイム(ms)、ノックレベル がリアルタイムで表示されます。

 

  1. シリンダーバランスモード (シリンダーごとのノックの強さと回転数を表示します)

    DK1R表示モード3

 

シリンダー個別でノックレベルが表示されます。(DK1Rの入力端子の番号順です)

点火入力の無い番号、または2サイクル多気筒や不等間隔燃焼、ノックウィンドウが重複するシリンダーのグラフは振れません。

右上の数値は現在の回転数です。

 

  1. 回転数―ノックレベルチャート (回転数が横軸、ノックレベルが縦軸にプロットされます)

    DK1R表示モード4

 

回転スケールを(2000-8000rpm、2000-14000 rpm、4000-20000 rpm)の3段階に変更できます。

スイッチを押下するたび、表示がクリアーされます。

 

 

設定モード

  1. ゲイン設定モード

    全体か指定回転域のゲインレベルを増減できます。

    回転数は+12から-12の間、1000回転刻みで個別に設定することができます。

 

  1. ノック検出周波数設定モード

    ノック周波数を、シリンダー径か、周波数で設定するかを切り替えできます。

    シリンダー径による設定は40mmから120mm、12A、13Bはロータリーエンジンです。

 

  1. エンジンタイプ設定モード

    スイッチを上 または 下にクリックすると、使用するエンジンタイプにあわせて切り替えできます。

    <4ストローク>または<2ストローク、同時点火、ロータリーエンジン(WANKEL)>に切り替えられます。 

 

 

DK1R 配線と操作部

  DK1R

 

DK1R 仕様

 

 電源電圧

 DC+8Vから+20V

 点火信号入力条件

 LO 0Vから0.6V , HI 2.5Vから25.0V (絶対最大0V以上 +25V以下)

 回転数入力範囲

 400rpm から 20000rpm

 イコライザー周波数

 1.22kHz から19.98kHz (64段階) もしくは シリンダー種類による自動設定

 センサー入力端子

 ノックセンサー入力インピーダンス 100kΩ以上

 ノック検出出力

 LO 0.5V以下 , HI 4.5V以上(無負荷時)  出力インピーダンス200Ω

 使用可能温度範囲

 0℃ から +55℃

 

 

 

COIL-BENCHMARK

COIL-BENCHMARK